価値創造プロセス

企業理念が表す日清紡グループの目指す姿

日清紡グループは創業以来、「企業は社会に貢献することをその存在理由とし、継続的貢献をもって成長の原動力とする」という企業公器の考え方を大切にしてきました。企業理念「挑戦と変革。地球と人びとの未来を創る。」から導かれる事業方針に、「『環境・エネルギーカンパニー』グループとして超スマート社会を実現する」ことを掲げています。

すべての事業で「環境」を軸に事業活動を展開しながら、センシング・無線通信・情報処理技術で、社会課題へソリューションを提供する、「つなげる技術で価値を創る」ことが私たちの目指す姿です。

「環境・エネルギーカンパニー」グループとしての歴史

日清紡グループは1907年、日清紡績の誕生で発足しました。そのころ、繊維産業は日本経済の柱となっていましたが、海外の廉価製品との競争にも直面する中で、当時から私たちは、繊維にこだわるのではなく、時代のニーズに合わせて事業を通して人間社会に貢献していくことが使命だと考えてきました。その考えの下、現在の無線・通信事業の中核となる日本無線、マイクロデバイス事業の中核を担う新日本無線やリコー電子デバイスなどを取り込み、積極的に事業ポートフォリオ変革を推進することで成長を続けてきました。

2024年からは、「無線・通信事業」「マイクロデバイス事業」に加え、これまでのブレーキ事業、精密機器事業、化学品事業、繊維事業を「マテリアル事業」として一つに括り、そこに「不動産事業」も含めた4区分としました。防災・減災、環境課題の解決、安全・安心な社会の実現に貢献する数々の製品・ソリューションを通じて、新たな価値を創出しています。

「サステナビリティ」「ESG経営」という言葉は今、世の中で頻繁に使われています。しかし日清紡グループでは、こうした言葉が生まれるもっと以前から、言葉の表す考え方を経営戦略の中心に据えてきました。グローバルに展開する当社グループの多様な事業や製品群は、SDGs(持続可能な開発目標)のターゲット達成にも大きく寄与しており、それは当社グループの強みの一つになっています。

ポートフォリオ変革の歴史

ポートフォリオ改革の歴史

目指す姿に向けた価値創造プロセス

日清紡グループは、「つなげる技術で価値を創る」企業グループを目指し、センシング、情報処理、無線通信の技術力を強みに継続的にポートフォリオを変革しながら、グループの持つ財務・人的・自然・製造・知的・社会関係の6つの資本を有効に活用して社会課題へのソリューションを提供します。

戦略的事業領域と価値創出

サステナビリティ経営を行う上では、環境・エネルギー分野の貢献、安心・安全な社会づくり、グローバル・コンプライアンスをマテリアリティ(重要課題)と特定しています。そして強みの技術力に基づく製品・ソリューションの提供を通じて、通信インフラや海運の安全・発展、自動運転の高度化に寄与すると同時に、防災ソリューション、遠隔医療・介護支援、温室効果ガス排出量の削減など、人と社会のサステナビリティに資するアウトカムを創出していきます。