サステナビリティ推進計画とKPI

日清紡グループでは2008年度より「CSR計画」を策定し、2016年度にはKPI を定めてCSRに関する活動を進めてきました。また、2022年度からは「サステナビリティ推進計画」と名称を改め、事業活動を通じたサステナビリティの実現に向けて活動を推進しています。

※ KPI︓Key Performance Indicator 業績管理指標、業務評価指標

サステナビリティ推進計画

日清紡グループは、サステナビリティ推進計画において3カ年目標を策定し、達成に向けて国内外グループ全社で取り組みを推進しています。

サステナビリティ推進計画一覧表

サステナビリティ推進計画一覧表1

※1 持続可能な社会に貢献する製品:自社基準

※2 ライフサイクルアセスメント︓原材料から生産、使用、廃棄まで製品のライフサイクルをとおした環境負荷量の把握

※3 PRTR(Pollutant Release and Transfer Register)対象物質:「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」に基づく制度の対象物質で、排出量・移動量の届出を義務付けられている物質

サステナビリティ推進計画一覧表2

※4 KPIは日清紡ホールディングスを対象として記載しています。

サステナビリティ推進計画一覧表3

第5期サステナビリティ推進計画(達成年度2024年度)

2022年度に始まった「第5期サステナビリティ推進計画(2022年度~2024年度)」では、第4期計画で設定した目標20項目の達成度や実績をもとに計画内容とKPIを見直しました。さらに2023年度より、サステナビリティ経営を目指す当社グループの経営姿勢を社内外に示し活動を推進する目標に改定しました。特に社会分野では、重点活動項目に「人財獲得・育成」と「エンゲージメント」を追加し、かつ各目標項目のKPI見直しと定性目標を設定し、対象範囲も拡大しました。

マテリアリティ「環境・エネルギー分野の貢献」

「環境・エネルギー分野の貢献」では、取り組み8項のうち、6項目で目標達成したことを確認しました。

当社グループの2024年度の温室効果ガスの排出量は、2014年度比55%削減となり、目標の2014年度比35%削減を大きく上回り目標を達成しました。連結子会社であったTMDグループ譲渡などに伴う温室効果ガス排出量の減少、マイクロデバイス事業でのPFC(パーフルオロカーボン)等ガス除害装置増設および減産などが主な要因です。温室効果ガスの排出量削減活動およびその他5項目の目標に係る活動が順調に推移し、目標達成となりました。

「持続可能な社会に貢献する製品」は、2024年度は売上に占める割合が47%となり、目標の売上に占める割合60%以上を未達、ライフサイクルアセスメント(LCA)の推進については、当社グループ2024年度売上の51%を占めましたが、目標の売上に占める割合60%以上は未達となりました。2024年度から活動を開始した国際電気グループを対象範囲に含めたためです。

マテリアリティ「安心・安全な社会づくり」

「安心・安全な社会づくり」では、掲げた定量目標13項目のうち、サステナブル調達の推進に関わる2項目を除く目標について、概ね達成となったことを確認しました。

人権の尊重については、2023年8月に人権方針を策定し、人権方針の周知と理解深耕を目的としたグループ人権研修を行いました。また、2023、2024年度に人権デューデリジェンス活動の土台づくりとして国内外グループ会社にアンケートを実施し、人権に関連した制度整備の状況などを把握しました。

人財獲得・育成については、当社の事業ポートフォリオの変革において人財が重要な役割を担うことを踏まえ、グループ人事方針(Group HR Policy2026)を策定しました。具体的な施策としては、後継者プログラム受講者率の向上や、人員年齢構成是正のためのキャリア採用強化などに取り組みました。

ダイバーシティの推進については、多様な人財の活躍を推進するために、ジェンダーギャップの解消やダイバーシティ&インクルージョンの浸透活動、女性リーダー育成プログラムに基づく各施策を実施しました。2024年度、日清紡ホールディングス(株)のキャリア入社管理職比率は19%、女性管理職比率は7.8%となり、目標値を上回る結果となりました。また、心理的安全性に関する研修実施率は100%となり、目標を達成しました。

マテリアリティ「グローバル・コンプライアンス」

「グローバル・コンプライアンス」では、掲げている定量目標全3項目について、目標を概ね達成したことを確認しました。

グループ企業理念・VALUE・行動指針の実践するために、グループ企業理念に基づく経営者メッセージを発信しました。また、コンプライアンス意識を向上させるために、管理職層にコンプライアンス教育を実施したほか、企業倫理通報制度の整備を行い、2024年度の企業倫理通報への対応率は100%となりました。

情報セキュリティ対策の強化については、外的脅威への対応強化と従業員への情報セキュリティ教育を継続的に実施しました。

第6期サステナビリティ推進計画(達成年度2027年度)

2024年10月、「第6期サステナビリティ推進計画(2025~2027年度)」を策定するとともに、中期環境目標(達成年度2030年度)の4項目の内、2024年度末時点で達成が見込まれた2項目「温室効果ガス排出量の削減」と「売上当たりの水使用量の削減」のKPI値を上方修正しました。

「第6期サステナビリティ推進計画」の社会分野の目標については、外部からの要求に対応するため、活動の充実を目指して取り組みを見直し、主に目標の拡充とKPI値の引き上げを実施しました。また、環境分野の目標については、中期環境目標の達成に向けたマイルストーンとして、取り組みは第5期の内容を踏襲し、KPI値の引き上げを実施しました。

マネジメントメッセージ
サステナビリティ・
マネジメント
環境・エネルギー分野の
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安心・安全な社会づくり
グローバル・
コンプライアンス
サステナビリティ関連
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