基本的な考え方
日清紡グループは、多様性をイノベーションの源泉として捉え、人の多様性・価値観の多様性を強みとして企業価値の向上を図っています。多様性を尊重し一人ひとりの持つ個性と能力を活かして生産性の向上ならびに働きがいの実感につなげ、継続的に活躍し、結果として強い競争力につながるよう、働き方改革を推進しています。
推進体制
日清紡ホールディングス(株)は、2025年4月に、スピード感をもって変革をリードし統括する体制の構築を目的として、各機能別組織に担当執行役員を置く組織再編を行いました。人財・D&I推進室を設置し、配下に3つのグループ(人財開発グループ、D&I推進グループ、人事総務グループ)を配置しました。毎月の人事責任者会議(HRO会議)に加え、年2回、全国内グループ会社の人事担当者の集う会議(グループ人事方針会議、グループ人事戦略会議)を開催し、横断的に人事関連の方針・課題について討議しています。
当社グループの最高責任者である当社社長は、毎年取締役会ないし経営会議※ においてマネジメントレビューを実施し、人財・D&I推進室担当執行役員による当社グループの取り組みと進捗などの状況報告を受けて、経営上必要な実施事項を指示しています。特記事項などについては適時取締役会に報告されています。
※ 経営会議:業務執行取締役および執行役員により構成される会議体。社外取締役・監査役もオブザーバー参加する。
当社のサステナビリティを推進する組織体制の概要については、「サステナビリティ推進体制」をご覧ください。
日清紡グループの具体的な取り組み
第6期サステナビリティ推進計画(達成年度2027年度)
- 男性社員の育児休業取得率 100%
2027年度を達成年度とする「第6期サステナビリティ推進計画」では、ダイバーシティの推進を重点活動項目とし、「社員が働きやすい職場環境の整備」を達成するために、上記を目標に掲げ、より働きやすく働きがいのある職場環境づくりを推進しています。
社内ポータルサイトにて、男性の育児休業に関する諸制度などの周知を行うとともに育児経験のある男性にインタビューを行い、その内容を社内ポータルサイトで紹介しています。その他、子どもが生まれる男性社員に育休や社内諸制度について個別に案内するなど、性別に関わらず育児休業を取得しやすい風土づくりに向けて取り組んでいます。日清紡ホールディングス(株)の2025年度男性社員の育児休業取得率は100%でした。
今後も取得率100%継続を目標にして関連制度の社内周知や職場の上司や同僚の理解を促進する活動をグループ全体で取り組んでいきます。
サステナビリティ推進計画の概要については「サステナビリティ推進計画とKPI」をご覧ください。
多様な働き方の推進
さまざまなライフステージに応じた働き方に関する諸制度
日清紡ホールディングス(株)では育児・介護だけでなく従業員の持つさまざまな制約を考慮し、多様なバックグラウンドを持つ人財が生産性高くいきいきと働けるよう、テレワーク勤務制度、時差出勤、フレックスタイム制度、時間単位の年次有給休暇などの制度も設けています。
その他、さまざまなライフステージに応じた働き方を支援するため、下図の諸制度があります。
男性の育児休業取得推進
育児休業を取得した男性社員へのヒアリングを実施し、育児休業取得体験談として掲載するほか、子どもが生まれる男性社員に育休や社内諸制度について個別に案内するなど、性別に関わらず育児休業を取得しやすい風土づくりに向けて取り組んでいます。
日清紡ホールディングス(株)は、次世代育成支援対策推進法に基づき、社員が能力を発揮し、仕事と生活の調和を図りながら働き続けることができる環境整備を行うため、「一般事業主行動計画」を策定し、男性の育児休業を取得しやすい環境の整備などを行っています。
次世代育成支援対策推進法に基づいた一般事業主行動計画については、「イニシアティブへのコミットメント」をご覧ください。
仕事と介護の両立支援
「介護との両立支援」に関しても注力しています。2024年12月に、D&Iセミナー「仕事と介護の両立セミナー」を実施し、2025年6月までの録画受講も含め、約4,000名が受講しました。本セミナーの目的①現代社会における重要課題である「仕事と介護の両立」を多様な人財マネジメントの視点から管理職層に考えてもらう、②仕事と介護の両立についてのポイントを多くの社員に知ってもらうため、国内全グループ会社の全管理職は受講必須とし、セミナーの録画は国内全グループ全社員へ配信しました。
アンケートでは、9割以上の方が学びや気付きがあった、今後の仕事や介護に活用できそうであると回答しました。受講者のおよそ8割の方が、今後5年のうちに自身が介護をする可能性があるということも分かり、日清紡グループでは介護離職を防止するための情報提供や環境整備の取り組みを継続して進めていきます。このような啓発活動や諸制度の整備を通じて、介護との両立を支援していきます。
多様な人財が、自分の力を100%発揮して活躍できる組織を目指しています。そのため、障壁となるものを一つひとつ取り除き、誰もが働きやすい環境づくりを進めていきます。また、日清紡ホールディングス(株)をはじめグループ各社で仕事と介護の両立支援のための取り組みを進めています。
仕事と介護の両立支援については、「イニシアティブへのコミットメント」をご覧ください。
長時間労働・過重労働の防止
日清紡グループでは、長時間労働を防止するため時間外労働の状況を人事担当部署および衛生委員会などで管理するとともに、業務効率を上げるため業務を見直し無駄な業務をなくすことや、特定者への業務集中を回避するため業務の平準化を進めています。
また、厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に則り、社員の労働時間をタイムカード、ICカード、パソコンのログデータなどの客観的な記録を確認し把握することで、適正な労働時間管理に努めています。
日清紡ホールディングス(株)では、グループ会社の労働法対応や適正な労働時間管理に対する取り組みをサポートするため、グループ会社における労務管理状況について定期的なレビューを実施しています。
グループ会社における活動事例
多様な働き方と柔軟な勤務制度の推進
日本無線(株)では、従業員一人ひとりがライフスタイルに合わせ最大限能力を発揮できるよう、柔軟な働き方を推進しています。
具体的には、時差勤務やコアタイムの有無を選択できるフレックスタイム制、在宅やサテライトオフィスでのテレワークなど、働く時間や場所を柔軟にする環境を整備しています。また、仕事と私生活の両立支援のため、勤務間インターバルや有給休暇の時間単位取得、無残業日の設定など、長時間労働を防ぐ仕組みも取り入れています。(2025年度年休取得率約80%達成)
さらに、育児や介護などのライフイベントへの支援も強化しており、産後パパ育休中の就業選択や、専門の相談窓口設置、短時間勤務制度を提供しています。あわせて社内外での副業や、6~9月の期間で最大9連休となるフレキシブル夏季休暇、平日代休精算制度などを通じ、キャリア形成と心身のリフレッシュを後押ししています。今後も従業員が働きやすさと働きがいを実感できる環境づくりを推進します。
グリーンエリア(憩いのスペース)の活用
ブラジルのKOKUSAI DENKI Electric Linear S/Aでは、社員がランチタイムやコーヒーブレイクなどの時間に、リラックスして過ごせる「グリーンエリア(憩いのスペース)」を設けています。
このエリアは、日常のリフレッシュに加え、社員同士のつながりやコミュニケーションを育む場として活用されています。グリーンエリアでは、カーニバル、イースター、6月祭など、季節に合わせたイベントを定期的に開催しています。イベント時には、テーマに沿ったコスチュームやアフタヌーンコーヒーを楽しみながら、リラックスした雰囲気の中で交流を深めています。
本取り組みは、すべての社員を対象としており、働きやすく、エンゲージメントの高い職場環境づくりの一環として推進しています。
風土改革活動
日清紡ケミカル(株) 旭事業所では、「風通しの良い組織風土を作る」を主テーマとして活動を行っています。2025年度の活動として次の2つを実施しました。
2025年6月の3日間全従業員を対象に、社員間のコミュニケーションを深め、職場の雰囲気を向上させる目的で意見交換会を実施し98名が参加しました。職場・年齢層を分散させてグループ分けを行い、「自分のモチベーションの源は?」などの3つのテーマについてグループ討論を実施しました。意見交換会開催後に若手社員に絞った意見交換会の開催を望む声が複数あがったため、若手社員を対象とした意見交換会を追加開催し、28名が参加しました。「自職場の良い点と改善点は?」などをテーマとしてグループ討論を実施しました。
その他、感謝の気持ちを相手に伝えることを意識し習慣化することを目的に、ありがとう運動を年2回(9月および12月)実施しています。感謝の気持ちの育成や幸福感の向上を図り、ストレスの低減や人間関係の改善にもつなげています。
オフィスのフリーアドレス化
日清紡ホールディングス(株)では、2024年から2025年にかけて、カイゼン活動の一環として、オフィスのレイアウト変更・フリーアドレスをスタートしました。
セクショナリズムを打破し、生産性向上や多様な人の知恵が集まる闊達な企業風土へと変革すること目的に、社員エンゲージメントの向上に向けて、①組織間の壁をなくし自由に会話が飛び交う雰囲気、②より効率性高く働ける職場環境、③イノベーションを創出する企業風土をありたい姿とし、部署横断のプロジェクトチームが中心となって、より働きやすい環境となるよう努めました。レイアウト変更に伴い、対象フロアのすべての部署で書類の削減に取り組み、全体で約50%の書類削減に成功しました。
レイアウト変更後も、オフィス内で働く方の気付きやカイゼンアイデアを発信できる環境をつくり、より良いオフィスへとカイゼン活動を継続しています。
部署横断のカイゼンワークショップの実施
日清紡ホールディングス(株)では、本社事業所カイゼン活動として、在籍するメンバーが手上げ式で集まり、「Inclusion NEXUS」チームとしてエンゲージメントサーベイ結果を分析しました。そこから抽出された課題を解決するために、施策を検討しました。
会社全体の共通課題として、デジタルテクノロジーを活用した業務効率の向上と、コミュニケーションの活性化があがり、議論を踏まえた結果、「ITリテラシー向上ワークショップ」を行いました。「ショートカット術」「Teamsの活用」「生成AI体験」の3つのテーマで、昼休みの時間を活用したワークショップを3日間にわたり実施し、延べ50名の社員が参加しました。あらゆる部署の幅広い年齢層から関心が寄せられ、「勉強になった」、「業務に活かしたい」という声が多数あげられました。