健康経営の推進

基本的な考え方

日清紡グループでは、従業員一人ひとりの健康を守り、組織全体の活力を高めることで、社会から信頼され、必要とされ続ける企業グループを目指しています。健康でいきいきと働ける環境づくりは、企業の持続的な成長と従業員の幸福に直結する重要なテーマです。 そのため、従業員の健康課題を解消し、労働損失ゼロを目指す施策を推進しています。

推進体制

日清紡ホールディングス(株)は、2025年4月に、スピード感をもって変革をリードし統括する体制の構築を目的として、各機能別組織に担当執行役員を置く組織再編を行いました。人財・D&I推進室担当執行役員を責任者とする体制のもと、グループ会社各社の健康管理部門の担当者による「グループ健康管理部門会議」を毎年開催し、横断的に健康関連の方針・課題について討議しています。

当社のサステナビリティを推進する組織体制の概要については、「サステナビリティ推進体制」をご覧ください。

日清紡グループの具体的な取り組み

第6期サステナビリティ推進計画(達成年度2027年度)

  • ①定期健康診断後の精密検査受診率 85%以上
  • ②ハイリスク者への保健指導実施率 100%

2027年度を達成年度とする「第6期サステナビリティ推進計画」では、社員の健康づくりを重点活動項目とし、「健康経営の推進」を達成するために、上記2項目を目標に掲げて取り組みを進めています。

2025年は、定期健康診断後の精密検査受診率について要精密検査と判定された従業員に受診勧奨などの活動を行い、2025年度末時点では87.9%となっています。ハイリスク者への保健指導実施率については、ハイリスク者と判定された従業員に対して、産業医または医師との面談日を調整した結果、2025年度末時点では99.8%となっています。

第6期サステナビリティ計画の目標達成に向けて、2025年に引き続き、定期健康診断後の精密検査受診率については対象者への受診勧奨、ハイリスク者への保健指導実施率については対象者と産業医または医師との面談日設定を実施します。

サステナビリティ推進計画の概要については「サステナビリティ推進計画とKPI」をご覧ください。

健康経営

健康経営推進においては、「個人の健康」、「組織の健康」、「安全配慮義務の確実な履行」を三本柱に活動しています。

健康経営施策のフレームワーク

健康経営製作のフレームワーク

経済産業省が制度設計し、日本健康会議が選定する「健康経営優良法人認定制度」において、大規模法人部門で10社(うち「ホワイト500」に1社)※1 が、中小規模法人部門で4社※2 が、「健康経営優良法人2026」に認定されました。

※1 日清紡ホールディングス(株)、日本無線(株)、長野日本無線(株)、上田日本無線(株)、(株)国際電気(ホワイト500)、日清紡マイクロデバイス(株)、日清紡ブレーキ(株)、日清紡メカトロニクス(株)、日清紡ケミカル(株)、日清紡テキスタイル(株)

※2 JRCロジスティクスサービス(株)、NJコンポーネント(株)、日清紡マイクロデバイス福岡(株)、日清紡マイクロデバイスAT(株)

健康経営優良法人2026ロゴ

健康経営優良法人2026認定取得の状況については「外部評価」をご覧ください。

生活習慣の改善

定期健康診断結果を踏まえ、日清紡グループでは「喫煙率削減」「運動習慣の推進」「睡眠で休養が十分とれている人の割合を増加」に向け、各グループ会社で従業員の生活習慣の改善に取り組んでいます。

「喫煙率削減」の活動

  • ①喫煙所利用時間の短縮など喫煙所の運用の見直し
  • ②禁煙外来費用補助、禁煙報奨、禁煙サポートサービス補助
  • ③産業医などによる禁煙セミナーの実施
  • ④世界禁煙デー・禁煙に関するポスター掲示

「運動習慣の推進」の活動

  • ①歩くこと(運動すること)を推奨するイベントの開催
  • ②職場体操実施
  • ③ウォーキングコースの紹介など運動に関する情報提供
  • ④産業医などによる運動習慣に関するセミナーの実施

「睡眠で休養が十分とれている人の割合増加」の活動

  • ①交替勤務と心身の健康管理や睡眠に関する情報提供
  • ②産業医などによる睡眠に関するセミナーの実施
  • ③寝具に関するセミナー(寝具体験)

メンタルヘルスケア

日清紡グループでは、各グループ会社において以下の取り組みを実施しています。

  • ①高ストレス者への産業医面談
  • ②上司によるメンタルヘルス面談の実施
  • ③メンタルヘルスカウンセリング
  • ④仕事のストレス判定図を活用した職場改善
  • ⑤ストレス対策、メンタルヘルスに関する情報提供
  • ⑥ハラスメントに関する情報提供
  • ⑦職場のコミュニケーション推進に関する情報提供
  • ⑧産業医などによるメンタルヘルスに関するセミナーの実施

各健康保健組合と会社によるコラボヘルスの推進

会社の健康経営推進に併せ、健康保健組合も会社と連携して、加入者の生活習慣改善や疾病予防に取り組んでいます。
コラボヘルスの具体例は以下のとおりです。

  • ①特定保健指導の動機付け支援
  • ②禁煙外来や禁煙サポートサービスの費用補助
  • ③ウォーキングイベント共催
  • ④インフルエンザ予防接種費用補助
  • ⑤歯科健診

グループ会社における活動事例

健康増進ウォーキングイベントの開催

日本無線(株)では、日本無線健康保険組合とのコラボヘルスの取り組みとして、2019年から「いつもより10分多く歩くことで健康寿命を延ばす」ことを目的とした+10ウォーキングチャレンジを開催しています。

春と秋年2回のイベント期間中の3カ月で目標歩数に到達した参加者には、平均歩数に応じて、福利厚生サービスのポイント(①12,000歩の場合4,000p、②9,000歩の場合3,000p、③7,000歩の場合2,000p)が付与されます。2025年度の目標到達者数は、春季115名(参加者235名)秋季113名(参加者226名)でした。

このイベントは、運動が苦手な人や体力に自信のない人などでも安全かつ気軽に始めることができて、運動の習慣化やストレス軽減、モチベーションの向上、健康の自己管理化といった利点があります。また、イベント参加者同士の交流を通じてコミュニケーションを活性化し、社内連携の強化にも役立っています。

今後もウォーキングイベントを継続し、従業員の健康増進を通じて健康経営の推進を図っていきます。

健康増進ウォーキングの開催ポスター
健康増進ウォーキングの開催ポスター

特定保健指導の実施

日本無線(株)では、生活習慣病の予防や改善を目的に、特定保健指導を実施しています。特定保健指導には積極的支援、動機付け支援の2コースがあります。この取り組みを開始した当初は、初回面談は対面、継続支援は対面・電話などで実施していました。2022年度からは実施率向上のため、「RIZAP生活習慣改善プログラム」に基づく支援を実施しています。2025年度は9月から翌年2月頃にかけて行われ、特定保健指導対象者320名のうち98名(対象者の30.6%)が参加しました。

参加者は、担当トレーナーとのオンライン面談で立てた目標値の達成に向けて、専用スマホアプリを活用して毎日体重、運動、食事を記録します。トレーナーとメールなどでコミュニケーションを図ることができ、継続して取り組めるような支援を実施しています。

高年齢労働者の安全とフレイル予防

長野日本無線(株)では、高年齢労働者の(労働)安全確保と、定年後も元気に過ごしていただくことを目的として、2023年度より「高年齢労働者向け体力測定」を実施しています。3年目となる2025年2月には、計248名が参加しました。

今回の測定結果では、平均値は前年とほぼ同水準でしたが、片足立ちのバランス測定では閉眼時の数値が開眼時を下回り、体のバランスを保つ力を視覚に頼る傾向がうかがえました。このことから、暗い夜道での歩行や倉庫内などの暗所での作業には、一層の注意が必要であることが分かりました。筋力は加齢とともに低下するため、車社会である長野地域では、日常的に意識して体を動かさないと筋力低下が進み、転倒や将来のフレイル につながるおそれがあります。

同社では、体力測定を通じて従業員一人ひとりが自身の体力を把握し、日常生活に運動を取り入れるきっかけとなるよう、今後も取り組みを進めていきます。

※ フレイル:加齢により心身の機能が低下した状態のこと。

高年齢労働者向け体力測定の様子
高年齢労働者向け体力測定の様子

管理職向けストレスチェックの結果読み解きと職場環境改善セミナーの実施

(株)五洋電子では、2025年8月から9月にかけて実施したストレスチェックの結果フィードバックを受け、各職場における職場環境改善活動の支援および職場環境改善計画の策定を目的として、管理職向けの職場環境改善セミナーを開催しました。

本セミナーでは、ストレスチェック結果の読み解き方に加え、職場ごとの課題整理の視点や、改善に向けた具体的な進め方、計画策定の考え方について理解を深めました。同社秋田工場では、秋田産業保健総合支援センターと協働し、2026年1月に管理職14名が参加しました。また、同社仙台工場では、(一社)日本産業カウンセラー協会と協働し、同月に13名が参加しました。

外部専門機関の知見を取り入れることで、管理職が主体となって職場環境改善に取り組むための実践的な学びの機会となりました。今後も、PDCAサイクルに基づく職場環境改善を通じて、心身の健康保持と働きやすい職場づくりを継続的に推進していきます。

高年齢社員を対象とした体力測定の実施

日清紡マイクロデバイス(株)では、高年齢者の運動習慣への動機づけと転倒防止を目的として、55歳以上の社員を対象に、2種目(閉眼片足立ち、座位ステッピングテスト)の体力測定を実施しました。2025年7月に主要拠点(本社、川越、池田、やしろ各事業所)で実施し、計456名が参加しました。

事前に回答した質問票の結果と体力測定結果の差に基づき、転倒リスクを4段階に分類しました。質問票の自己評価より測定結果が低い場合には、自分の認識と身体機能の差が大きい「転倒リスクが高い」と判定されます。判定の結果、「閉眼片足立ち」では12%、「座位ステッピングテスト」では27%の社員が転倒リスクの高い区分となりました。また、同社川越事業所では、2年連続で測定した社員の半数以上において、前回よりリスクが低下していました。前回の結果に対する認識が、行動変容につながっているものと考えられます。

今後も、体力維持・向上の重要性の周知や運動機会の提供を通じて、転倒災害の防止に取り組んでいきます。

健康に関する啓発イベント

アメリカのNisshinbo Automotive Manufacturing Inc.は、2025年10月に乳がん啓発イベントを開催し、がん患者とがん罹患経験者を支援するため、全従業員にピンク色の服の着用を呼びかけました。

アメリカ全土において、10月は乳がん啓発月間とされており、企業や団体などで乳がんの早期発見、支援を目的に活動が行われています。同社も新たな取り組みとして2025年から活動をスタートしました。また、従業員の健康サポートとして、毎年9月に健康フェアを開催し、従業員の健康意識をさらに高める取り組みをしています。

乳がん啓発イベントのブース
乳がん啓発イベントのブース

健康セイバー(Saeron Golden Time Saver)の育成

韓国のSaeron Automotive Corporationは、夜間勤務中に発生しうる応急状況に迅速に対応するため、健康セイバー(Saeron Golden Time Saver)人材育成プログラムを運営しています。

本活動は夜間組の現場勤務者を対象に計6人を選抜し、応急処置、心肺蘇生法(CPR)、自動体外式除細動器(AED)の使用法に関する社内教育と専門機関による社外教育を並行して実施しました。選抜された健康セイバーは、夜間組の勤務時間に応急状況が発生した際に初期対応の役割を果たし、ゴールデンタイムの確保により重大事故を予防する重要な役割を担っています。

同社では、本プログラムを一回限りの活動にとどまらせることなく、教育履修者を拡大し、現場中心の応急対応力を体系的に強化していきます。

健康セイバー育成研修の様子
健康セイバー育成研修の様子
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