省資源

基本的な考え方

日清紡グループは、「行動指針」に環境負荷への認識と配慮を掲げ、資源循環の質の向上を視野に、リサイクルなどの推進に取り組み、すべての人びとにとって安心・安全な社会を誠実に実現します。

【主な対策】

  • ①ISO 14001の活動を通じ、廃棄物適正処理ガバナンスの徹底を図りながら、産業廃棄物を適正処理
  • ②3R(リデュース※1、リユース※2、リサイクル※3)を推進し廃棄物排出量を削減
  • ③梱包材料の再使用や使用量削減などを推進
  • ④廃棄物処理事情の異なる海外事業所での、優良な廃棄物再生利用業者の選定・委託、廃棄物の再生利用を進める活動

※1 リデュース(Reduce):物を大切に使い、ごみを減らすこと

※2 リユース(Reuse):使える物は、繰り返し使うこと

※3 リサイクル(Recycle):ごみを資源として再び利用すること

推進体制については、「環境マネジメント」にあります「推進体制」の記載をご参照ください。

日清紡グループの具体的な取り組み

第6期サステナビリティ推進計画(達成年度2027年度)

「リサイクル率改善」 リサイクル率 93%以上

日清紡グループでは、2027年度を達成年度とする「第6期3カ年環境目標(第6期サステナビリティ推進計画)」おいて、環境経営の推進を重点活動項目とし、「リサイクル率改善」を推進するために、上記の目標・KPI を定めています。

※ KPI:Key Performance Indicator 業績管理指標・業績評価指標

2025年度のリサイクル率は93%となり、前年度比1%向上し、既に2027年度目標に到達しています。製造工程で出た廃プラスチックを、破砕し再度原料として再利用する活動を推進し廃棄物発生量抑制および再利用が進んだことが要因です。

引き続き、廃棄物発生量の削減に取り組むとともに、リサイクル率の維持・向上を推進します。

「3カ年環境目標」の概要については「環境マネジメント」をご覧ください。

「サステナビリティ推進計画」の概要については「サステナビリティ推進計画とKPI」をご覧ください。

廃棄物発生量

日清紡グループの廃棄物発生量(リサイクルされたものを含む)2025年度実績は31.2 千tとなり、前年度比微増しました。売上当たり廃棄物発生量は、0.062 t/百万円となり、前年度比1%減少しました。

廃棄物発生量と売上当たり廃棄物発生量の推移

廃棄物発生量と売上当たり廃棄物発生量の推移

※1 当社は2023年11月30日にブレーキ事業のうち子会社であったTMDグループを譲渡したことにより、連結の範囲から除外しています。このためTMDグループは2023年11月度までのデータを集計対象としています。

※2 当社は2023年12月27日に、国際電気グループを連結の範囲に含め、2024年度からデータ集計の対象としています。

※3 当社は2024年11月28日に、無線・通信事業における子会社としてARGONICS GmbHおよびARGONAV GmbHを連結の範囲に含めましたが、2024年度データ集計の対象外としています。

リサイクル量とリサイクル率の推移

リサイクル量とリサイクル率の推移

※1 当社は2023年11月30日にブレーキ事業のうち子会社であったTMDグループを譲渡したことにより、連結の範囲から除外しています。このためTMDグループは2023年11月度までのデータを集計対象としています。

※2 当社は2023年12月27日に、国際電気グループを連結の範囲に含め、2024年度からデータ集計の対象としています。

※3 当社は2024年11月28日に、無線・通信事業における子会社としてARGONICS GmbHおよびARGONAV GmbHを連結の範囲に含めましたが、2024年度データ集計の対象外としています。

事業別廃棄物発生量と事業別リサイクル率の推移

日清紡グループは、2030年度にリサイクル率95%を達成するとの目標を設定して、事業ごとに廃棄物削減活動に取り組んでいます。

事業別の廃棄物発生量(リサイクルされたものを含む)は、精密機器事業が全体の34%を占めていますが、そのうち96%はリサイクルされています。

事業別のリサイクル率では、ブレーキ事業の海外拠点におけるブレーキ摩擦材研磨粉処理が課題であり、リユース方法やリサイクル先の検討を進めています。

事業別廃棄物発生量と事業別リサイクル率の推移

事業別廃棄物発生量と事業別リサイクル率の推移

※1 当社は2023年11月30日にブレーキ事業のうち子会社であったTMDグループを譲渡したことにより、連結の範囲から除外しています。このためTMDグループは2023年11月度までのデータを集計対象としています。

※2 当社は2023年12月27日に、国際電気グループを連結の範囲に含め、2024年度からデータ集計の対象としています。

※3 当社は2024年11月28日に、無線・通信事業における子会社としてARGONICS GmbHおよびARGONAV GmbHを連結の範囲に含めましたが、2024年度データ集計の対象外としています。

日清紡グループの活動事例

ゼロエミッション

日清紡グループ全体で、ゼロエミッション(リサイクル率99%以上)活動を展開しています。廃棄物発生量が年間10 t以上ある拠点のうち、2025年度ゼロエミッション達成拠点は32カ所あります。

ゼロエミッション達成拠点

  • 日本無線(株) 長野事業所
  • 日本無線(株) 関東物流センター
  • 日本無線(株) 上田物流センター
  • 日本無線(株) 真田倉庫
  • 日本無線(株) 辰巳事業所
  • 日本無線(株) 関西支社
  • 日本無線(株) 兵庫営業所
  • 日本無線硝子(株)
  • 長野日本無線(株) 本社工場
  • 長野日本無線マニュファクチャリング(株) 本社工場
  • 長野日本無線マニュファクチャリング(株) 上田事業所
  • 上田日本無線(株) 本社工場
  • ジェイ・アール・シー特機(株) 本社工場
  • 日清紡マイクロデバイス(株) 川越事業所
  • 日清紡マイクロデバイス(株) やしろ事業所
  • 日清紡マイクロデバイス福岡(株)
  • 日清紡ブレーキ(株) 館林事業所
  • 日清紡メカトロニクス(株) 美合工機事業所
  • Nisshinbo Mechatronics India Pvt. Ltd.
     
  • NISSHINBO COMPREHENSIVE PRECISION MACHINING (GURGAON) PRIVATE LIMITED
  • 南部化成(株) 本社
  • 南部化成(株) 裾野事業所
  • 南部化成(株) 大井川事業所
  • 九州南部化成(株)
  • 日清紡ケミカル(株) 千葉事業所
  • 日清紡ケミカル(株) 徳島事業所
  • 日清紡ケミカル(株) 土気事業所
  • 日清紡テキスタイル(株) 徳島事業所
  • 日清紡テキスタイル(株) 吉野川事業所
  • Nisshinbo Do Brasil Industria Textil LTDA.
  • PT. Naigai Shirts Indonesia
  • 日清紡ホールディングス(株) 土気事業所

※ グループ会社再編により、2026年1月1日付で長野日本無線マニュファクチャリング(株)は長野日本無線(株)へ吸収合併されました。

グループ会社における活動事例

社員食堂における廃棄物削減の取り組み

プラスチックごみを削減するには、大がかりで複雑な取り組みだけでなく、日々の習慣を少し見直すことでも、削減効果が期待できることがあります。オランダのAlphatron Marineにおけるロッテルダム本社の社員食堂では、プラスチックごみ削減に向けて、いくつかの実践的な取り組みを行っています。

2025年9月以降、社員食堂で提供されるチーズやソーセージは、あらかじめスライスされ、個別のプラスチック包装に包まれた状態で納品されることはなくなりました。商品はカフェテリアのスタッフが再利用可能な大皿に盛り付けて提供しています。この変更により、商品に伴うプラスチック包装廃棄物は、少なくとも70%削減されました。

また、飲み物の提供方法も見直しました。牛乳やフルーツジュースは、個別のパックやボトルではなく、大容量の容器で購入し、従業員は再利用可能なカップを使用しています。この変更により、飲み物の包装に伴うプラスチック廃棄物を少なくとも50%削減できた一方で、品揃えや利便性は従来通り維持されています。

こうした改善は、日々の業務における配慮ある選択が、環境に大きな影響を与え得ることを示しています。飲食の提供方法を見直すことで、同社はより持続可能な職場づくりに向けて具体的な一歩を踏み出しており、小さな変化の積み重ねが確実に大きな成果につながることを実証しています。

社員食堂の様子
社員食堂の様子

納入図面の電子化

(株)五洋電子では産業用製造装置を生産しています。これらの製品ではお客さまに対して納入図面を送付していますが、これまでは紙媒体の図面でした。環境に配慮したペーパーレス化推進のため、お客さまと協力し図面の電子化を行っています。

2023年度は217件(紙使用量換算で0.14 t)、2024年度は244件(0.15 t)、2025年度は268件(0.17 t)を実施しました。図面の送付方法についても、電子データをCDに書き込んで送付していましたが、お客さまと協議しクラウドサービスを活用することで輸送コストの削減などさらなる省資源化を進めています。

今後もお客さまのご理解を得ながらペーパーレス化を進めていきます。

ペーパーレス化による省資源対策

日清紡マイクロデバイス(株) やしろ事業所では、今まで紙で作成していた資料を電子化し省資源対策の活動を実施しています。

2025年1月には施設担当部署にて、月間工程表・エネルギーグラフ・電気帳票を電子化することで、年間0.003 t(636枚)紙の使用量を削減することができました。また、2025年4月には総務担当部署にて、SDS(セーフティ・データ・シート)を、電子化することが可能な取扱場所について、電子化に変更したことで、年間0.008 t(2,032枚)紙の使用量を削減することができました。

今まで、紙で検索することに慣れていたため、電子化への抵抗や戸惑いがありましたが、繰り返し実施することで検索作業も速くできるようになったという声も届いています。

今後もペーパーレス化への改善を行うことで、紙の廃棄物を削減することができるため、継続的な改善として推進していきます。

紙ファイル(各取扱場所に設置)
紙ファイル(各取扱場所に設置)
電子化(パソコンにて検索)
電子化(パソコンにて検索)

廃プラスチック再利用

日清紡メカトロニクス(株) 美合工機事業所では、資源循環の推進と環境負荷低減を目的に、廃プラスチックの再利用に取り組んでいます。

同社では、射出成形工程においてガラス繊維入り樹脂や各種強化材入り樹脂を使用しており、工程内で発生する不良品や不要樹脂について、材質ごとに分別・粉砕し、再生原料として工程内で再利用しています。これにより、新規材料使用量の削減と廃棄物の抑制を両立しています。粉砕工程については、製造工程内では低速粉砕機(低騒音・低振動)を活用し作業環境へ配慮するとともに、工程外では高速・大容量の粉砕機を導入し、効率的な処理体制を構築しています。また、2024年度および2025年度に工程内・工程外用粉砕機を導入し設備の増強を進めた結果、再生材の活用量は2024年度の102 tから2025年度は121 tへと増加(前年比約19%増)しました。さらに、廃材の発生自体を抑制する取り組みとして、ホットランナー金型の採用拡大や工程内不良の削減活動を推進しており、発生抑制と再利用の両面から廃棄物削減に取り組んでいます。

今後も、再生材活用の拡大と廃棄物発生の最小化を両立し、持続可能なものづくりの実現に貢献していきます。

粉砕機
粉砕機

プラスチック樹脂の再利用

タイの日清紡メカトロニクス(タイランド)では、プラスチック樹脂の再利用を毎年の重点取り組みとして推進しています。

生産工程で発生する廃プラスチック(ランナーおよび工程内不具合品)は粉砕し、再資源として活用しています。また、工程内不具合の低減に継続的に取り組み、廃プラスチックの発生抑制にも努めています。再利用の推進に向け、既存製品における廃プラスチックの混合率向上に取り組むとともに、再利用対象となるアイテムの拡大を進めています。さらには、白色廃プラスチックについては、これまで異物混入のリスクから売却していましたが、外部業者によるリコンディション(再調色)加工を活用することで再利用を実現しました。これらの取り組みを着実に進めるため、再利用量および在庫の管理を毎月行っています。

これらの取り組みにより、2025年度の再利用量は目標627 tに対し実績697 tとなり、目標を達成しました。(2024年度実績:598 t)

再生材使用の工程の様子
再生材使用の工程の様子

廃棄物のリサイクル活動

インドのNisshinbo Comprehensive Precision Machining(Gurgaon)では、アルミ合金製自動車部品(電子制御ブレーキシステム[EBS]向けバルブブロック)の機械加工を行っています。

工程上、原材料の約30%が切粉として排出されるほか、工程内除外品も発生します。これらは溶融・不純物除去により再資源化が可能であるため、認可リサイクル業者を通じて適正に処理しています。2025年のリサイクル量は約417 tとなりました。また、廃油についても認可業者に委託し、同年は約28 kLを処理しています。

今後も資源循環の推進に継続して取り組みます。

洗浄溶剤の再利用と3R実践事業所の認定継続

日清紡ケミカル(株) 徳島事業所は、徳島県が推進する3R(Reduce:廃棄物等の発生抑制、Reuse:再使用、Recycle:再生利用)活動に足並みを揃えた環境保全活動に取り組んでいます。

製造工程では合成のたびに設備を洗浄液(溶剤)で洗浄する必要があり、多量の廃洗浄液が発生するため、これを回収し、再生業者で蒸留再生していました。この廃洗浄液のうち、汚れの少ないものを選別、再使用して、洗浄液の消費量を4割以上削減することができました。

これらの取り組みにより、2017年3月に徳島県から「徳島県認定3Rモデル事業所」の認定を受けました。これは「廃棄物等の発生抑制、循環資源の再使用・再生利用の3Rの推進に積極的に取り組んでおり、著しい成果を上げている徳島県内の事業所」を認定する制度で、現在県内27事業所が認定されています。3年毎に更新審査を受けており、同社は2029年3月まで認定されています。

資源循環の取り組み

日清紡テキスタイル(株) 徳島事業所は、日清紡ホールディングス(株)および日清紡ケミカル(株)の各社が同一敷地内に所在する複合事業所です。1999年にISO14001認証を取得後、環境管理委員会を毎月開催し、環境活動の達成状況を継続的に管理しています。特に、廃棄物ゼロエミッションについてはリサイクル率99%以上を達成しています。

2019年には徳島県3R(リデュース・リユース・リサイクル)モデル事業所、2025年には徳島市CO2削減チャレンジ事業所の認証を取得し、廃棄物の3Rに関する取り組みを強化しました。

発生抑制および再資源化を進める中で、2021年にウレタン規格外品の有価化により廃棄物を資源へ転換し、年間206 t、73%の削減を達成しました。2025年には、一部の原料にウレタン規格外品を使用したモビロン糸およびモビロンテープにおいてGRS認証を取得しました。

今後も資源循環のさらなる高度化に取り組み、環境負荷低減と事業運営の両立を継続していきます。

工程紙規格外品のリサイクル化

日清紡テキスタイル(株) 徳島事業所では、ゴムのような弾性(柔軟性)とプラスチックのような成形加工性を併せ持つポリウレタン製品を製造しています。同社では安定した品質確保と工程管理の観点から、発生物の適切な管理に取り組んでいます。

主な製品のひとつであるモビロンフィルムでは、薄くフィルム状に紡出したポリウレタンを工程紙に均一にコートしており、その過程で工程紙規格外品が発生します。従来は廃棄物として固形燃料化していましたが、廃棄物削減と資源の有効活用の観点からリサイクル化の検討を進めました。

その結果、大王製紙(株)の難処理古紙再利用技術を活用することで、古紙としての再利用が可能であることを確認しました。これにより、廃棄物の削減に加え、処理負荷の低減および資源循環の推進に寄与しており、環境負荷低減にもつながっています。

今後も継続的な改善に取り組み、資源循環社会への一層の貢献を進めていきます。

回収された工程紙規格外品
回収された工程紙規格外品

GRS認証の取得

日清紡テキスタイル(株) 徳島事業所では、ポリウレタン製品「モビロン」の製造・販売プロセスに関してGRS(Global Recycled Standard)認証を取得しました。今回、GRS認証を取得した製品は下表の2種類です。

製品カテゴリー 製品詳細 用途
エラストマー モビロンテープ(透明色) 衣料資材、各種産業資材
スパンデックス 熱融着糸(KLタイプ) ストッキング・インナー

GRS認証は、リサイクル材料を20%以上含む製品を対象とした国際認証です。この認証では、生産工程での CoC(Chain of Custody)のほか、サプライチェーンの要求事項、企業の社会的責任、環境要求事項対応、および化学物質に対する要求事項をすべて満たすことが求められています。一般的にポリウレタン製品は原料や製造工程で多くの化学物質を使用します。そのため、GRS の規制要件を満たすことは、非常にハードルが高いとされていますが、同社はこの厳格な基準をクリアしました。

また、モビロン のモビロン糸(エーテルタイプ、エステルタイプ)およびモビロンテープは、OK biobased(class1)認証を取得しています。OK biobased認証は、製品に含まれるバイオ由来炭素の含有量に応じて4段階で評価する認証です。class1はバイオ由来の炭素含有量が20%以上である製品を対象としています。

今後も、地球環境にやさしいサステナブルな取り組みとして、製造工程で発生する規格外品のプレコンシューマーリサイクル(未使用品の再利用)の推進やバイオマス原料の活用を進めます。

モビロンテープ
モビロン モビロンテープ
熱融着糸
モビロン 熱融着糸

紙製ボビンから樹脂製ボビンへ変更によるリユース化

ブラジルのNisshinbo Do Brasil Industria Textil LTDA.の強みは、原料から製品までブラジル国内ですべて完結する地産地消型サプライチェーンの一環を担っていることです。

同社が生産する糸はすべてブラジル国内で使用されています。糸は通常であれば紙製のボビン(紙管)に巻かれた状態で顧客に届けられ、紙管はユーザーにより廃棄あるいはリサイクルにて処分されていました。この紙管を樹脂製に変更することで繰り返し使用可能な耐久性を確保し、顧客から返却の協力を得ることでリユース化しました。リユースによって新しい紙管を作るためのエネルギー消費を削減できるため、温室効果ガスの排出を抑えることにもつながります。紙管は毎月約45万本使用しており、そのうち約5万本を樹脂製ボビン化しリユースに変更することができました。2025年は62万本分の紙管使用量を削減する結果となりました。

今後も顧客の理解を得ながら、リユース化を広げていきます。

紙製ボビン
紙製ボビン
樹脂製ボビン
樹脂製ボビン
マネジメントメッセージ
サステナビリティ・
マネジメント
環境・エネルギー分野の
貢献
安心・安全な社会づくり
グローバル・
コンプライアンス
サステナビリティ関連
データ