トップメッセージ

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サステナビリティ経営を推し進め
「つなげる技術で価値を創る」日清紡グループへ変革を続ける

サステナビリティ経営を推し進め「つなげる技術で価値を創る」日清紡グループへ変革を続ける

環境を守り、改善する技術の提供により、持続的な成長へ

日清紡グループは「挑戦と変革。地球と人びとの未来を創る。」を企業理念とし、社会が直面するさまざまな課題にソリューションを提供すべく、ひとつの事業にこだわらず常に事業ポートフォリオの変革を進め、成長し続けてきました。
今日の地球環境は、人間の営みによって危機的な状況となり悪化の一途をたどっています。気候変動に起因し激甚・頻発化する自然災害はもとより、日本においては地震や津波といった常に備えるべき重大災害の課題も抱えています。日清紡グループは2024年公表の中期経営計画で「つなげる技術で価値を創る(Connect Everything, Create Value)」を目指す姿として掲げ、私たちの強みであるセンシング・無線通信・情報処理技術によって、人類が直面しているこれらの課題解決に貢献していくことを表明しました。環境を守り、改善するさまざまな製品や技術、ソリューションの提供を通じ、私たちの持続的成長にもつなげていきます。
自社における温室効果ガス排出量削減については、2050年のカーボンニュートラル達成を目指し、2030年に2014年度比50%削減を目標として置いています。インドネシアのグループ会社における石炭自家発電の終了や地熱発電への切り替え等により、すでに約46%の削減を実現しました。さらに、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量削減のためSBT認証取得の準備を行うほか、取水量に関する第三者認証を取得する予定です。

人権尊重に配慮した事業活動、多様な人びとが活躍する企業風土を醸成し、イノベーションを生み出す

私たちは、企業の存立要件は「人」であり、人を大切にできなければ、経営基盤を強化し事業の継続をすることはできないと考えています。日清紡グループは、2023年、人権尊重に対する企業の責任の重さを改めて強く認識し、「人権方針」を宣言しました。私たちの考える人権とは「人びとがそれぞれの多様な選択において豊かな人生を歩むことができる権利」であり、個々人が幸せを目指して選択できる機会が保障されていることです。私たちが目指すのは、今を生きる人びと、これからを生きる子どもたちが幸せで豊かな人生を送ることができる「ウェルビーイング」な社会です。日清紡グループは安心で安全な生活環境を守る製品やサービスの提供を通じて、人びとの人生の基盤を支え、人権デューデリジェンスに取り組み、人権の尊重・保護・促進を意識した事業活動を続けていきます。このデューデリジェンスには社員の安全衛生や差別・ハラスメント等を含み、サプライチェーン全体も対象としています。
「人権の尊重」は企業や事業が存続していく前提条件です。その上で、さらなる成長には、やはり「人」が重要になります。私たちは、日清紡グループの全員が「自分自身も多様な一人」という感覚を持ち、各人の個性や能力、考え方の違いを認め合いながら活躍できる企業風土を目指しています。性別や国籍・年齢・職歴などに捉われず多様な人たちにグループへ加わっていただき、社内の制度や働く人びとの意識を変える取り組みを続けています。新しい、さまざまな意見が闊達に交わされることで、イノベーションにつながるアイデアが次々と生まれる企業へと変革を加速していきます。

「正しく儲ける」姿勢を貫き、社会から信頼され続ける企業に

企業が社会からの信頼を勝ち取るまでには何年もかかりますが、失うのは一瞬です。利益の創出を進める中にあって、遵法に止まらない「倫理」に基づいた行動を最も大切にしなくてはなりません。国内外の事業所を訪ねた折には、「取引先などとの癒着や贈収賄などには絶対に手を染めてはいけない。そういった事柄から距離を置くことでビジネスが円滑に進まなかったとしても、その責任は問わない」と伝えています。
人は「なるほど」と、腹に落ちてはじめて動くものです。本音で話し理解し合える企業文化の醸成に、今後も力を尽くしていきたいと考えます。

企業にとって大切なことは、常に変化することです。変化は呼吸するのと同様に自然であり、人や組織が成長している証しです。その基盤となるのがサステナビリティ経営です。日清紡グループはこれからもすべてのステークホルダーに貢献できる事業を行い、変革を推し進め成長し続けていきます。
ステークホルダーの皆様には、今後も一層のご支援・ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

日清紡ホールディングス株式会社
代表取締役社長
村上雅洋