品質・顧客満足度向上の取り組み

基本的な考え方

日清紡グループは、イノベーションにより独創的な新しい価値を創造し続け、豊かな社会づくりに貢献することを目指しています。

お客さまの求める機能と品質を備えた製品・サービスを適時に安定的にお届けするとともに、優れた品質でお客さまに満足と信頼をいただくよう努めています。お客さま起点の価値創造に取り組んでいます。

推進体制

日清紡ホールディングス(株)は、2025年4月に、スピード感をもって変革をリードし統括する体制の構築を目的として、各機能別組織に担当執行役員を置く組織再編を行いました。

お客さまにご満足いただく製品・サービスを提供するため、各事業の製造部門および品質保証部門がそれぞれの製品に求められる品質・顧客満足度向上の活動を推進しており、日清紡ホールディングス(株)のリスクマネジメント室担当執行役員を責任者とする体制のもと、リスクマネジメント室が活動を管理しています。

当社グループの最高責任者である当社社長は、毎年経営戦略会議 においてマネジメントレビューを実施し、リスクマネジメント室担当執行役員による当社グループの取り組みと進捗などの状況報告を受けて、経営上必要な実施事項を指示しています。特記事項などについては適時取締役会に報告されています。

※ 経営戦略会議:取締役および監査役・執行役員により構成される業務執行会議

当社のサステナビリティを推進する組織体制の概要については、「サステナビリティ推進体制」をご覧ください。

日清紡グループの具体的な取り組み

第5期サステナビリティ推進計画(達成年度2024年度)

2024年度を達成年度とする「第5期サステナビリティ推進計画」では、品質・顧客満足度向上を重点活動項目とし、「顧客満足度向上施策の継続推進」を達成するために、以下2項目を目標・KPI に定めて活動しました。

※ KPI:Key Performance Indicator 業績管理指標・業績評価指標

  • ①PL法違反件数 0件
  • ②各セグメントの品質クレームの状況把握、共有

2024年度は各セグメントの品質クレームの状況把握、共有を実施したほか、各事業の製造部門および品質保証部門にてPDCAを回しながら取り組みを進めた結果、目標を達成しました。

第6期サステナビリティ推進計画(達成年度2027年度)

2027年度を達成年度とする「第6期サステナビリティ推進計画」においても、品質・顧客満足度向上を重点活動項目としており、「顧客満足度向上施策の継続推進」を達成するために、以下を目標に掲げています。

各セグメントの顧客満足度の状況把握、共有

サステナビリティ推進計画の概要については「サステナビリティ推進計画とKPI」をご覧ください。

PL法違反・クレーム状況

2024年度、日清紡グループ全体において製造物責任(PL)法違反事例はありませんでした。クレーム・苦情などの判断は、業界や業態などによって異なるため、当社グループ内各社ごとに毎年の推移を確認しています。クレーム件数は、当社グループ内全てのセグメントにおいて減少の傾向にあります。

品質に関する認証の取得

日清紡グループでは、国際標準化機構(ISO)が定める品質マネジメントシステム「ISO 9001」の認証を、2024年9月現在、34社42組織で取得しています。また、業界固有の要求事項に対応すべく、23社24組織にて自動車産業品質マネジメントシステム規格「IATF16949」の認証を取得しています。

さらに、医療機器品質マネジメントシステムの国際規格である 「ISO 13485」の認証を医療関連の機器を製造している3社が取得し、航空宇宙・防衛産業に関する規格「JIS Q 9100」の認証を2社が取得しています。

グループ会社における活動事例

顧客満足度の把握

(株)HYSエンジニアリングサービスでは、年1回、同社に対する期待や不満などの満足度を把握し、継続的に改善を図ることを目的に、主にWebでアンケート調査を行っています。

2024年度は87社を対象に調査し、80社(回答率92%)から回答を得ました。調査項目は、製品に関する品質や価格などの9項目に加え、保守サービスとして、お客さまのシステムを間断なく稼働させ、安心安全な社会に貢献するという観点から「障害の復旧が早く、原因解析や再発防止策が適切であるか」や「障害を未然防止するための情報提供、提案を行っているか」など10項目あります。調査項目について、5段階評価と、ご要望事項などを自由に記述いただきます。

調査結果として、「安心して業務を依頼できる」といった好意的な評価をいただけた一方、厳しいご意見も頂戴しました。あらためて詳細を伺い、対策などに努めています。

このような取り組みを通じてさまざまなご意見を真摯に受け止め、同社の活動を見つめ直しながら、お客さまの期待に応えていきます。

DX推進による品質の向上

日清紡メカトロニクス(株)では、デジタル推進課が中心となってデジタルツールを使用した検査の自動化を進めています。

これまで、AIを活用して画像データの中から対象物の有無、位置、向きなどの検出に取り組んできましたが、さらに技術を高め、画像から輪郭を抽出し、ルールベースでその寸法を0.1mm単位で評価することに挑戦しています。これにより検査の範囲がさらに広がり、自動化がより一層進んでいくことが期待されます。機械でできる部分は機械に任せ、人にしかできない部分を人に任せることで、検査への信頼性を高めることを実現していきます。

また、事業所には多くのデータが蓄積されています。そのデータを単なる記録として残すのではなく、データとデータを結合させ、業務に必要な情報として活用する仕組みの構築にも取り組んでいきます。今後もデジタルツールを活用して、カイゼン活動を推し進めていきます。

仕入先品質定例会の実施

南部化成(株) 藤枝事業所では、成形協力工場を中心とする仕入先の責任者が集まり、仕入先品質定例会を毎月実施しています。品質実績や品質関連の情報、各社の困りごとの共有をし、参加者全員で議論をすることで品質レベルアップを目指しています。1年間クレームゼロを達成した優秀な仕入先に対しては、品質定例会の中で品質優秀賞の表彰をしています。2024年は5社が品質優秀賞を受賞し、同社から記念品と感謝状を贈呈しました。

品質のほか、環境負荷を低減する納品スタイルや従業員の安全対策、作業の改善事例報告などを行い、同社と仕入先はもちろんのこと、仕入先業者間においてもコミュニケーションを取れるような活動となっています。

マネジメントメッセージ
サステナビリティ・
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