ニュースリリース

2017年8月9日

完全制御型植物工場用イチゴ栽培設備の販売開始、ノウハウも提供 ~ 栽培情報をビッグデータ化して、植物工場のスマートファクトリー化も ~

 このたび日清紡ホールディングスでは、完全制御型植物工場※でイチゴを栽培するための設備とその栽培技術(ノウハウ)を提供する新たなビジネスを開始します。その第1号として、本日、沖縄セルラー電話株式会社と設備販売契約ならびに技術指導契約を締結しましたのでお知らせいたします。
 国内初となるこのビジネスモデルを拡大することで、「環境・エネルギーカンパニー」グループとして食の安全・安心・安定という課題にも取り組んでまいります。

 当社では植物工場でのイチゴ栽培事業のさまざまな可能性を視野に、栽培設備や栽培方法に関する研究開発を進めています。そのなかで自らイチゴの栽培・販売を行うだけではなく、栽培設備とノウハウを提供する新たなビジネスモデルを立ち上げることとしました。一年を通して高品質のイチゴを求める声は多く、当社が開発した栽培設備とノウハウでその需要に応えていきたいと考えています。
 さらに、栽培環境を完全コントロールできる植物工場ならではの利点を活かしたスマートファクトリー化の研究も進めています。当社グループが保有するセンシング技術や情報通信技術を用いて苗の状態や栽培環境をビッグデータ化し、イチゴの収穫量の予測・安定化を図ってまいります。イチゴのOEM委託生産も視野に、ビッグデータのクラウド化も研究中です。

 当社は、2011年に徳島事業所(徳島市)の植物工場で国内初のイチゴ量産栽培に成功しました。そして2013年には、藤枝事業所(静岡県藤枝市)にも栽培設備を導入し、現在は合計17万株の設備でイチゴの通年栽培を行っています。「あぽろべりー®」の商標で主に業務用として、洋菓子メーカーなどに出荷しています。


【植物工場で栽培するイチゴの特長】
・ 天候や気温の影響を受けないので、地域・季節に関係なく年間を通じて安定した収穫が可能です
・ 栽培条件(室温・空調・照明等)を管理することで、味や色に個体差がほとんどありません


※完全制御型植物工場とは
 外部と切り離された閉鎖的空間において、人工光源および各種空調設備を用いて養液培養で植物を生産する多段式の工場のこと。

完全制御型植物工場(日清紡ホールディングス 藤枝事業所)でのイチゴ栽培の様子

完全制御型植物工場(日清紡ホールディングス 藤枝事業所)でのイチゴ栽培の様子

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