SDGsへの貢献
脈々と受け継がれてきた企業公器の基本精神の下、
企業経営の中心に「ESG」を据えてきた日清紡グループは、
戦略的事業領域への注力を通じて、SDGs への貢献を果たしていきます。
2015年9月の国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)が採択されて以来、各国政府・自治体・地方公共団体・企業・市民社会など、さまざまな団体で、SDGsへの取り組みが加速しています。
「挑戦と変革。地球と人びとの未来を創る。」を企業理念とする日清紡グループは、創業初期のころから、「企業は人間社会に貢献することをその存在理由とし、継続的貢献をもって成長の原動力とする」という企業公器の基本精神を脈々と受け継いで事業を推進してきました。
国家の近代化・工業化に貢献する綿紡績メーカーとして1907年に創業後も、日本の基幹産業が繊維から自動車へとシフトしていった1970年代以降は、摩擦材のスペシャリティサプライヤーとして自動車産業の発展に寄与してきました。そして1990年代以降、人類共通の課題として地球温暖化による環境問題が顕在化すると、当社グループは「環境・エネルギーカンパニー」グループを標榜し、事業ポートフォリオを継続的に変革してきました。そして、2019年には、「モビリティ」「インフラストラクチャー&セーフティー」「ライフ&ヘルスケア」の3つを戦略的事業領域として定め、既存の7事業を通じて、その課題解決と超スマート社会の実現に向けて注力してきました。
また、製品・サービスを通じて社会への継続的貢献を果たすと同時に、企業としての事業活動においても、環境負荷への認識・配慮や、人権や多様性の尊重、コンプライアンスの徹底などは、企業理念に基づく行動指針として積極的に取り組んできました。今、企業が長期的な成長を図るための重要な要素として、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)の三つを重視する「ESG経営」への注目が集まっていますが、日清紡グループにおいては、「ESG」への注目が高まる以前から、この考え方が企業経営の中心に据えられてきました。
また、SDGsが採択されて以降は、SDGsのすべてのゴールを意識した上で、特に当社グループがSDGs達成の貢献に直結すると考えられるコアとなるゴールとターゲットを特定し、取り組みを進めています。
日清紡グループの SDGs へのアプローチ
日清紡グループは、グループ企業理念を「挑戦と変革。地球と人びとの未来を創る。」と定めています。私たちの目指す方向はSDGsと重なっており、企業活動全体および「環境・エネルギーカンパニー」グループとして、事業を通じてSDGsの達成に貢献していきます。
事業としてかかわりが深い SDGs ゴール
日清紡グループの目指す方向はSDGsと重なっており、バリューチェーンのどのプロセスにおいてもSDGsの達成に貢献していきます。
当社グループは、すべてのSDGsを意識しながら具体的に貢献するゴールを考慮しています。特に当社グループが企業活動全体および戦略的事業領域を含む事業戦略を通じて、SDGs達成の貢献に直結すると考えられるコアとなるゴールを特定し、取り組みを進めています。
企業活動全体で貢献するコアとなるSDGsゴール | |||
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E 環境 |
S 社会 |
G ガバナンス |
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原料調達 |
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生産 |
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販売 |
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戦略的事業領域を含む事業戦略で貢献するコアとなるSDGsゴール | |||
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モビリティ | インフラストラクチャー &セーフティー |
ライフ&ヘルスケア | |
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企業活動全体で貢献するコアとなるSDGsゴール | |
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E 環境 |
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原料調達 |
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生産 |
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物流 |
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販売 |
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戦略的事業領域を含む事業戦略で貢献するコアとなるSDGsゴール | |
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モビリティ ![]() ![]() インフラストラクチャー ![]() ![]() ライフ&ヘルスケア ![]() ![]() |
戦略的事業領域を含む事業戦略についての詳細は、統合報告書に掲載しています。
企業活動で貢献するSDGsゴールと主要活動目標
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3. すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
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4. 質の高い教育をみんなに
すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
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5. ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る
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6. 安全な水とトイレを世界中に
すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する
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7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
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8. 働きがいも経済成長も
すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する
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9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る
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12. つくる責任 つかう責任
持続可能な消費と生産のパターンを確保する
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13. 気候変動に具体的な対策を
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
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16. 平和と公正をすべての人に
持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する
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17. パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
日清紡グループは、持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。
コアとなる SDGs
ゴールと活動の関連については、環境への取り組み、人権・労働慣行、公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティへの参画、コミュニティの発展の「日清紡グループの SDGs への取り組み」をご参照下さい。
より具体的な取り組み事例については、「コアとなる SDGs ゴールおよびターゲットと日清紡グループの活動」をご参照下さい。
日経「SDGs経営」調査2021の総合評価で4つ星に認定
日清紡グループは、「SDGs経営」に積極的に取り組み、企業価値向上に繋げている企業を評価する、日経「SDGs経営」調査を重要視しています。
当社グループは、企業価値向上とSDGsへの貢献を両立している企業を評価・格付する第3回日経「SDGs経営」調査2021の総合評価で、4つ星に認定されました。
日経「SDGs経営」調査は、「SDGs戦略・経済価値」「社会価値」「環境価値」「ガバナンス」の計4つの分野に関する質問で構成されています。事業を通してSDGsに貢献し、企業価値向上につなげる取り組みをSDGs経営と定義し、17の評価指標に基づき企業向けアンケート調査や公開データなどから企業を評価するもので、今回が3回目の実施となります。今年は国内の上場企業など846社が調査に参加しました。

第5回「日経スマートワーク経営」調査で3つ星に認定
日清紡グループは、働き方改革を通じて生産性革命に挑む先進企業を選定する第5回日経スマートワーク経営調査の総合評価において、3つ星に認定されました。
本調査は2017年から日本経済新聞社が実施しているもので、全国の上場企業と有力非上場企業を対象とし、多様で柔軟な働き方の実現、新規事業などを生み出す体制、市場を開拓する力の3要素によって組織のパフォーマンスを最大化させる取り組みを「スマートワーク経営」と定義し、星5段階で評価されます。2021年は国内の上場企業など807社が調査に参加しました。

グループ報「N+」によるSDGs啓発活動
季刊のグループ報「N+」(えぬぷらす)では、SDGs関連の特集を毎号掲載しています。グループ各社がそれぞれ取り組んでいる様々な活動目標は、長期的に見ればSDGsのゴールと一致しているということを、色々な活動事例を取り上げ、理解促進に努めています。
2021年は秋号に、SDGsの基盤である人権尊重をテーマに取り上げ、近年重要視されている「ビジネスと人権」への理解浸透を図りました。

環境ニュースによるSDGs啓発活動
日清紡グループは、環境ニュースを年4回発行し、環境関連の情報を国内グループへ発信しています。当社グループで行われている環境活動とSDGsとの関係性を説明することにより、SDGs啓発活動を推進しています。

