人財の育成

日清紡グループのSDGsへの貢献

日清紡グループは、人財育成の活動を通じ、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献します。
当社グループ中期CSR目標である、「人材のグローバル化の推進」を達成するために、計画的に対策を講じています。

コアとなるSDGsゴールおよびターゲットと日清紡グループの活動

日清紡グループは、SDGs 4.7をコアとなるゴールおよびターゲットと考え、各種研修の実施、自己開発のへの支援を通じて、人財育成の活動を推進しています。

  • 4. 質の高い教育をみんなに

    すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。

  • ターゲット:4.7

    2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。

日清紡グループは、「事業は人なり」という考えに基づき、人財育成のための施策に力を入れています。

■経営幹部後継者の育成

グループ各社の主要ポジションにおける後継者候補のリストを毎年作成するとともに、後継者候補向けの研修を実施し、計画的に進めています。

1.部長層以上

「経営マインド研鑽研修」…経営層にふさわしいマインドを習得
「選抜型外部研修」…グローバル標準の経営知識・マインド・役割行動を習得
「実践型ワークショップ」…事業創出力・突破力を習得

2.課長層

「事業力強化ワークショップ」…事業で利益を生み出し拡大する力を習得
「東京理科大学の技術経営大学院(MOT)」へ派遣…技術知識と経営能力を兼ね備えた経営人財を育成(2020年度から)

3.若手~中堅社員層

「イノベーションリーダー育成研修」…技術変革に対応し、業務効率・生産性向上を実現できる人財を育成(2020年度から)

■研修

新入社員から新係長・新課長・新部長へとつながる階層別研修や各種スキル研修、キャリア研修、安全・人権・環境等の一般教育や事業・機能別の技術・経理・知財等の専門教育など、体系的に研修制度を整備しています。2020年度からは新入社員研修にてデジタル基礎知識を習得する研修を導入しました。

また、グローバルビジネスに対応できる人財の育成にも注力しています。新入社員に対する異文化理解研修や海外経験者との座談会、海外赴任者に対する異文化コミュニケーション、コンプライアンスおよびリスク管理等の知識を習得する研修、語学力の向上のため海外派遣者向けに語学学校での研修、若手社員を対象とした2~6カ月間の米国・中国での語学研修、さらにはグループ会社共催で英語・ビジネス日本語の研修を実施しています。加えて、35歳未満の若手社員を対象とした海外経験促進策やオンライン英会話、WEB上で受験できる語学判定ツールの活用支援も行っています。

■キャリア支援

若年層については、入社1~3年目の新卒総合職を対象に、メンター制度を設けています。新卒総合職については入社2年目、3年目、5年目に集合し、新入社員研修のフォローアップやキャリア研修を行っています。また、キャリアシートによる定期的な上司面談、異動希望に対するフォローも実施しています。
シニア層の活躍支援策として、元気でいきいきと暮らすためのマネープランと健康、そしてキャリアについて学ぶ研修を実施しています。
自己啓発支援制度としては、通信教育やeラーニング、オンライン英会話の補助制度や特定の資格取得者に対する補助制度等があります。
加えて、2021年度はラーニングマネジメントシステムを導入し、グループ従業員に幅広く教育の機会を提供するとともに、同システムによって計画的な人財育成とキャリア開発支援を進めていきます。

受講者の声:

  • (イノベーションリーダー育成研修 受講者)
    他事業会社のメンバーと会社の上位目標や資源、新規事業に関して勉強・意見交換することで論理的思考力を鍛え、自分自身を俯瞰できる有意義な機会になっていると感じました。
    この研修を通じてマネージメントおよびリーダーシップの理解を深め、率先垂範を心掛けていきます。
  • (海外語学研修制度/英語 受講者)
    単なる語学習得だけではなく、日常生活の中での表現や、場面に応じて使う言葉の使い分けなど、新しい発見の連続でした。外国の方と共通するフレーズや言葉を使うことで、互いの距離感は大幅に縮まり、良質なコミュニケーションにつながりました。

主な研修・制度

階層別 入社時研修、新係長研修、新課長研修、新部長研修
経営幹部・管理者教育 経営幹部育成プログラム、事業力強化ワークショップ、イノベーションリーダー育成研修、組織行動学研修、人的資源管理研修、ファイナンス/キャッシュフロー基礎研修、経営戦略研修、経営戦略基礎研修、マーケティング研修、アカウンティング研修、マネジメント基本研修、経理研修
リーダー育成 社外通学型研修受講補助制度、EM法研修
部下育成 コーチング研修、フィードバック研修、評価者トレーニング
グローバル 海外語学研修制度(英語・中国語)、若手社員の海外経験促進施策、グローバル人財育成制度、CASEC 指定受験、海外子会社トップ研修、海外派遣前研修、海外渡航前・渡航後語学研修(受講料補助制度)、TOEIC・CASEC検定受験(受験料・交通費補助制度)、オンライン英会話受講費用半額補助制度、語学系通信教育・e ラーニング受講費用半額補助制度
キャリア支援 目標管理制度、N-OJT、キャリアシート(キャリア形成・異動希望)、ニューチャレンジシステム(社内公募)、セカンドライフ支援制度、若手社員フォロー制度、メンター制度
自己啓発 通信教育・eラーニング受講料補助制度、資格取得費用補助制度
一般 理念教育、人権研修、安全教育、衛生教育、品質管理教育、コンプライアンス研修、環境研修、ダイバーシティ研修
専門 専門技術教育、管理監督者教育、知財研修、ローテーション、語学教育、デジタル教育

日清紡グループの活動事例

社会福祉法人より感謝状を受領

日本無線(株)は、社会貢献活動の一環として青少年にものづくりの楽しさを体感してもらうために毎年、ラジオ工作教室を開催しています。

2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により中止となった会場もありましたが、感染症対策を徹底し全国11会場で225名の生徒さんに参加していただきました。

ラジオ工作教室で使用する電子部品について、準備作業を社会福祉法人東京光の家 障害者通所就労施設「光の家就労ホ-ム」に依頼し、仕分けや台紙への部品貼り付けを行っています。

同法人への作業を継続して依頼していることに対して2020年2月に、東京光の家創立100周年の記念式典において感謝状が授与されました。同社では、引き続き社会貢献活動を継続していきます。

新型コロナウイルス感染症対策を徹底して開催したラジオ工作教室
新型コロナウイルス感染症対策を徹底して開催したラジオ工作教室

メンター制度の導入

ジェイ・アール・シー特機(株)では、近年問題視されている若手社員の早期離職を防ぐ効果が期待でき、かつ多くの企業が注目しているメンター制度を導入しています。

社内ステージ 別研修の「自分力拡大研修」を修了した入社3年目以上、ステージ3および4の若手社員をメンター、新入社員をメンティーとしてメンタリングを実施します。メンターの選出にあたっては、新入社員のメンティーが、所属している上長や先輩社員と相談しながら所属部外の若手社員を指名します。
実施方法は、月1回のメンタリングを行い、その後人事グループに内容を報告し、12カ月の期間を経てその関係を醸成します。なんらかの問題が発生した際には、人事グループおよび上司が加わり問題の早期解決を図ります。

12カ月の期間終了後も、気軽に相談できる所属部外の先輩社員として、長期の継続的且つ良好な関係を目指しています。

※ 社員の職務(役割)・能力に対応した区分

実務教育プログラム(Coop Program)

Nisshinbo Automotive Manufacturing Inc. (NAMI) は、コープ(Coop)プログラムという高校や大学の学生を対象にした実務教育プログラムを取り入れています。

NAMIでは、実務教育を受けた優秀な学生を卒業後に即戦力として採用できるメリットがあり、普段より高いスキルを持つ人材の育成を心がけ、注力しています。過去に数人を採用した実績があり、少子高齢化が進み若手人材の確保が益々難しくなっている米国において有効なプログラムです。
実務教育として品質保証システム開発のサポートや、ITシステムのサポート業務など、担当従業員の指導を受けながら、幅広く活躍しています。

2020年当初に、このプログラムの延長を申請しましたが、残念ながら新型コロナウイルス感染症の状況悪化に伴いプログラムを一時的に停止しました。今後の新型コロナウイルス感染症の状況改善が確認され、学生たちの安全を確保した上で、プログラムの再開を目指しています。

改善提案制度・カイゼン活動

南部化成(株)では、改善提案制度を通じてグループ全体で改善活動に取り組んでいます。全社からの改善提案の中から、審査により年間最優秀改善提案賞・年間最多改善提案賞が選ばれ、毎年1月開催の経営方針発表会にて、社長表彰と事例発表を行っています。

また、日清紡メカトロニクス(株)  (NISM) のグループカイゼン活動に参画しており、2020年12 月には同社にてNISM、南部化成(株)、九州南部化成(株)、エクセル東海(株)が参加するグループカイゼン発表会が開催されました。

グループの部門間で連携を深め、IoT・AI やデータ活用など、「技術新時代への取り組み」を加速させることを目的とし、同社会場と各拠点をオンラインで結び50 名が参加しました。カイゼン活動の年度テーマに沿ったカイゼン活動の事例や成果が共有されました。 発表内容は、直接・間接部門の省力化、廃棄物削減、生産の効率化など多岐にわたっており、デジタル化によるカイゼンも増加しました。

カイゼン発表会
カイゼン発表会

DOJO(道場)ROOMで従業員への安全・品質教育

Nisshinbo Mechatronics India Private Limitedでは、2019年度に客先から、サプライヤーへの安全・品質意識向上を目的とし、各サプライヤーに対しDOJO(道場)ROOMを設置するよう指導があり、2020年度初頭に設置完了、同年度より運用を開始しました。

DOJO ROOMでの従業員への指導内容の細目は、各社に委ねられており、同社では、ヒヤリハットやKYTなどの安全意識向上教育および、具体的な品質不具合サンプルの説明、品質不具合発生時の処置方法に加え、日清紡グループの企業理念他の教育を行う場として活用しています。

新入社員への現場配属前の導入時教育に使用を開始しましたが、現在は、既存従業員への再教育にも利用しています。特に2020年度の新型コロナウイルス感染症の影響における操業稼働率低迷時に、従業員に対し時間をかけて、安全・品質・日清紡の企業理念を再教育する格好の機会として活用する事ができました。

今後は、不安全な動作や作業を体験し、KYTなどに役立てる「安全屋台」の設置を進め、さらに従業員の安全意識等を向上させる場に改善していきます。

※ 安全屋台とは、「危険体感教育」を行うために制作した設備のこと。

DOJO(道場)ROOMでの研修の様子
DOJO(道場)ROOMでの研修の様子

セルフ・キャリアドッグの活用

日清紡テキスタイル(株)では、個人のキャリア開発と組織活性化を図ることや、環境変化の中で自律的に考え行動する人材が必要という観点から、入社1年目から4年目の社員を対象としたキャリア研修を実施し、セルフ・キャリアドッグを試行的に導入、外部の資源を活用してキャリアコンサルティング面談を実施しました。受講者からは「自身を振り返り、キャリアを考えるきっかけになった」との感想が寄せられました。

同社の取り組みは、厚生労働省セルフ・キャリアドック普及拡大加速化事業好事例として取り上げられ、好事例集冊子に掲載されました。