組織統治

コーポレートガバナンス

日清紡グループは、経営判断の原則を踏まえたリスクテイクのもと、迅速・果断な意思決定により、経営の効率性向上と透明性確保の両立、説明責任の強化、企業倫理の徹底を図り、「企業公器」、「至誠一貫」、「未来共創」の企業理念に立脚したコーポレートガバナンスの確立に取り組んでいます。

東京証券取引所が制定したコーポレートガバナンス・コードについては、その趣旨・精神を尊重し、諸原則(基本原則・原則・補充原則)に掲げられた項目への具体的な対応を「コーポレートガバナンスに関する報告書」において開示しました。また、当社は、2016年2月にコーポレートガバナンスに関する基本的事項および取り組み指針を明文化した「日清紡コーポレートガバナンス・ポリシー」を制定しました。本ポリシーの着実な実践および適宜の見直し・改善を通じて、実効性を伴ったガバナンスを確立し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資することを目指しています。

コーポレートガバナンス体制図

図:コーポレートガバナンス体制図

業務監督・執行体制

  • 取締役会は、経営上の重要事項について意思決定を行うとともに、取締役の職務執行を監督しています。
  • 取締役および執行役員等により構成される経営戦略会議では、グループの業務執行に関する重要事項について審議しています。
  • 2016年6月末現在取締役は、社外取締役4名を含む10名が選出されています。毎事業年度の経営責任をより明確にするため、取締役の任期は1年としています。代表取締役は、取締役会の決議により選出され、代表取締役社長および代表取締役専務の2名が就いています。
  • 取締役会の下には、社外取締役が委員として加わる報酬委員会、指名委員会を設置しています。
  • 当社はグループ経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を分離し、双方の機能強化を図ることを目的として、執行役員制度を導入しています。2016年6月末現在執行役員は16名(取締役兼務の6名を含む)で構成されています。また、執行役員の任期は1年としています。

監査体制

当社は、監査役および監査役会を設置し、監査役による監査、会計監査人による会計監査、監査室による内部監査を実施しています。各監査の相互連携を図り、コーポレートガバナンスの向上に努めています。このほか、労働安全、環境、情報システムなどの専門領域についても、それぞれ監査を実施しています。

  • 監査役会は、社外監査役2名を含む4名の監査役により構成されています。監査役は、監査役会で定めた監査方針および監査計画に基づき、取締役会や経営戦略会議などの重要な会議への出席、業務状況の聴取などを通じて、当社および子会社の経営と業務執行の監査にあたっています。
  • 監査法人ベリタスと監査契約を結び監査を受けることで、公正な立場からの監査が徹底されています。
  • 内部監査部門として業務執行ラインから独立した監査室を設けています。監査室は、当社ならびに子会社の業務遂行状況について継続的な実地監査を行い、合法性と合理性の観点より改善への助言・提案等を実施し、会社財産の保全ならびに経営効率の向上を図っています。

内部統制システムの構築・運用

当社は、「日清紡グループ企業理念」に基づき、グループ全体に健全で透明性の高い企業風土を醸成しています。業務執行の場においては、そのプロセスの中に問題発見と改善の仕組みを設け、内部統制システムを構築し運用しています。2015年5月施行の改正会社法に伴い、「内部統制システムの構築・運用に関する基本方針」を改定するとともに、「事業報告」にて2015年度の運用状況の概要を公表しました。

財務報告に係る内部統制報告

金融商品取引法に基づく内部統制報告制度、いわゆるJ-SOX対応につきましては、2008年4月の運用開始以来、財務報告に係る内部統制の充実・強化を図り、統制活動を継続的に運用しています。2015年度も、監査室が中心となって整備・運用状況の評価を実施し、日清紡グループの財務報告に係る内部統制が有効であることを確認しました。また、TMDグループの内部統制体制構築は、順調に進展し、監査室も支援業務を継続して実施しています。

企業倫理

企業倫理委員会

当社は、日清紡グループのコンプライアンスに係る事項に対処することを目的に、取締役執行役員を委員長とする社長直属の機関として「企業倫理委員会」を設置しています。

企業倫理委員会は、①企業倫理に係る制度や規定類の整備②企業倫理に係る従業員教育の内容および方法の決定 ③企業倫理通報制度を利用した相談または通報に係る、実状調査・処理・処置・再発防止策の作成と実施に関する事項を担当しています。

企業倫理通報制度

日清紡グループは、法令違反や企業倫理に反する疑いのある行為や違反事実の早期発見・再発防止を目的として、「企業倫理通報制度」を設け社内外からの通報を受け付けています。当社グループの従業員の場合には、社内の企業倫理委員のほか社外の顧問弁護士へも直接通報することができます。また、制度の利用者が制度の利用を理由として不利益を被ることがないよう、十分な注意が払われています。

通報や相談があった場合、企業倫理委員会は実状調査のうえ適切な対応を図ります。社外の顧問弁護士が通報を受けた場合においても、企業倫理委員会と密接に連携を取りながら対応を行います。なお、重要事項については、即時社長に報告し指示を受けます。氏名・連絡先をいただいた方には、調査の経過報告や最終的な実施事項の概要をお知らせしています。また、伝えられた情報や疑念が客観的に検証され適切に活用されるよう、定期的に取締役会および監査役会に報告するとともに、調査結果に基づく対応策をグループ内の各社に水平展開することにより、法令違反や企業倫理に反する行為の予防を図っています。

リスクマネジメント

日清紡グループは、企業の社会的責任を果たし、事業を継続して社会に貢献していくために、事業の円滑な運営に重大な影響を及ぼすおそれのあるさまざまなリスクに適切に対応して経営基盤の安定化を図る体制を整えています。

リスクマネジメントをより強固に運用するための具体的な施策として、2016年1月に「日清紡グループ リスクマネジメント規定」を改定し、リスク抽出の基本となるリスクの分類をグローバルスタンダードに改定するとともに、リスク対策の実施状況のレビュー、報告の方法を全面改定し、体制を整備しました。

緊急事態対策本部
緊急事態対策本部

大規模地震等の自然災害リスクへの対応については、 2011年の東日本大震災を契機に、リスクマネジメントの最重要課題として重点的に取り組んでいます。2015年度は、広範囲の被害発生が予想される南海トラフ型地震の発生を想定し、地震発生直後から事業継続計画(BCP)を発動するまでの間(目安は発災後72時間)に、グループ対策本部が実施すべき内容を再確認し、経営トップを含む関係者が実際に本部活動を体験することを主眼とした訓練を行いました。

具体的には、当社本社ビル内に緊急事態対策本部(大規模地震等により事業中断を余儀なくされる場合にグループ経営指揮をするために設置される)を設置する訓練、および当社グループの全国各拠点の被害状況をとりまとめ対策本部長(当社社長)に報告する模擬訓練を実施しました。地方の拠点からは、TV会議システム等を利用して、被害状況報告を受けました。各事業グループからの報告を受けた後、対策本部長が、日清紡グループのBCP体制への移行とBCP本部の設置を指示して訓練を終了しました。

今後も、グループ全体で横断的に取り組む訓練を継続的に実施し、万一大規模災害が発生した場合にも、事業に与える影響を可能な限り低減させるよう備えます。

危機管理体制と災害時の初動対応

日清紡グループ各事業所では従来から災害に備え自衛消防隊組織を編成し、事業所の設備・立地に応じて小型動力ポンプ、化学防護服、救助資機材、化学消防車などを配備してきました。また、初動対応の訓練として初期消火訓練、救命救護訓練、ガス・薬品類の漏えいなどの訓練を各事業所で定期的に実施し、緊急事態対応力の向上に努めてきました。

特に大規模事業所については総合的な防災訓練を行い、経営層による査察を実施し防災活動の活性化を図っています。

日本無線先端技術センター 防災訓練

エレクトロニクス事業の新たな技術拠点である日本無線(株)先端技術センターでは、長野市消防局、日本無線・長野日本無線合同の防災訓練を行いました。「震度6の地震で火災発生」を想定し、消防車10台、消防隊員約50名が集結し、同センターで働く社員約700名を避難させる大規模なものでした。はしご車2台による屋上からの救出訓練や、レスキュー隊による屋上からの懸垂降下訓練、放水車による放水訓練等、総合的な訓練となりました。

先端技術センター 防災訓練
先端技術センター 防災訓練