気候変動対策

温室効果ガスの排出量

日清紡グループの温室効果ガス排出量は紙製品事業の譲渡により、654.8千t-CO2(前年度比11%減)、売上あたり温室効果ガス排出量は1.279 t-CO2/百万円(前年度比8%減)となりました。

紙製品事業を除いた比較では、温室効果ガス排出量は前年度比1%増加、売上あたり温室効果ガス排出量は前年度比2%減少しました。

非エネルギー起源の温室効果ガスのうち65%をPFC(パーフルオロカーボン)が占めました。これは主として新日本無線(株)の電子デバイス製品製造工程から排出されたものです。

温室効果ガスの排出量と売上あたり温室効果ガス排出量の推移

温室効果ガスの排出量と売上あたり温室効果ガス排出量の推移

事業別では、繊維事業が温室効果ガス排出量全体の35%を、ブレーキ事業は28%を占めました。

事業別温室効果ガス排出量

事業別温室効果ガス排出量

温室効果ガス排出量に占める国内の割合は35%でした。

国内/海外温室効果ガス排出量

国内/海外温室効果ガス排出量

<注記>
温室効果ガス排出量の集計にあたっては、環境省が発行している、「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づく「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」に準じた二酸化炭素排出換算係数を使用しています。また、石炭は生産者より提供された係数を使用しています。

二酸化炭素排出量算出に用いた換算係数

二酸化炭素排出量算出に用いた換算係数

電力の換算係数は、「電気事業者別排出係数-平成28年度実績-」の代替値を使用しています。
上記係数にて、全ての報告年度についてさかのぼって再計算しています。

再生可能エネルギーの導入

日清紡グループで導入した太陽光発電設備は、2017年度を通して安定的に稼働し、4.91千MWhの発電をしました。

2017年度末事業所別発電設備容量

設置事業所 設備容量(kW) 稼働年 用途
日清紡メカトロニクス(株)
美合工機事業所
430 2010 自家消費
日清紡ケミカル(株)
千葉事業所
150 2011 売電
自家消費
日清紡ブレーキ(株)
館林事業所
300 2011 自家消費
長野日本無線(株)
本社工場
110 2013 売電
日清紡ホールディングス(株)
徳島事業所
1,768 2013 売電
試験
日清紡精機広島(株) 1,020 2015 売電
合計 3,778

ウレタンフォーム発泡剤の代替

日清紡ケミカル(株)は、これまで硬質ウレタンフォームの発泡剤として使用してきたHFC(ハイドロフルオロカーボン)を、地球温暖化係数が1であるHFO(ハイドロフルオロオレフィン)に切り替えた製品を開発しました。HFOの地球温暖化係数は、従来使用していたHFCの1/1000以下で、2017年度販売量の12%が切り替え済みです。今後、お客さまの承認を得て順次新製品に切り替え、地球温暖化防止に貢献していきます。

フロンラベル
フロンラベル

※地球温暖化係数:二酸化炭素を基準にして、温暖化する能力が何倍あるかを表した数字

燃料電池の普及

日清紡ホールディングス(株)が開発するカーボンアロイ触媒が、カナダの燃料電池メーカーBallard Power Systems Inc.のポータブル用燃料電池に採用されました。固体高分子形燃料電池(PEFC)に用いられる非白金触媒として、世界初の実用化です。カーボンアロイ触媒は、希少資源である白金を使用せず、カーボンを主原料に工業生産を可能とし安定供給が実現できます。

今後はカーボンアロイ触媒のさらなる性能向上と、より大きな市場に向けた用途開発を進め、固体高分子形燃料電池の普及拡大により水素社会の実現に貢献していきます。

※個体高分子形燃料電池(PEFC):電解質に高分子電解質膜を用いる燃料電池で、小型化と軽量化が可能であり、家庭用燃料電池や燃料電池車に用いられる

自然災害リスクの低減

日本無線(株)はこのほど、異常気象の早期警戒を可能とする気象レーダ フェーズドアレイ気象レーダを開発しました。

近年、積乱雲によって発生する局地的大雨の増加により洪水や突風などの自然災害のリスクが増加しています。従来の平面的に観測する気象レーダでは、短時間で急速に発達する積乱雲の立体像を捉えることが困難でした。この新型気象レーダは複数個のアンテナを搭載し、各アンテナからの電波を電子的に制御することで積乱雲を立体的かつ高速に観測することができます。これにより積乱雲をすばやく探知し、局地的大雨を予測することが可能となり、自然災害の低減に貢献できます。

※フェーズドアレイ:小型のレーダを平面上に多数組み合わせた複眼型で、死⾓が少ない

気象レーダの観測法の違

気象レーダの観測法の違い

フェーズドアレイ気象レーダで観測した3D画像
フェーズドアレイ気象レーダで観測した3D画像
(写真提供:防衛大学校 小林文明先生)

高効率織機の導入

インドネシアのPT.Nikawa Textile Industryは日清紡テキスタイル(株)とともに、環境省が進めている二国間カーボンオフセットの取り組みであるJCM資金支援事業の共同事業者として高効率織機の導入を進めました。

今回導入した27台の織機は(株)豊田自動織機製のエアジェット織機(空気の噴射を利用して緯糸入れを行う織機)JAT810で、織物の緯糸搬送に必要な圧縮エアの消費量を従来型織機との比較で20%削減可能な省エネ織機です。さらに、従来機では実現できなかった高難度の織物を高速で織ることができるため、生産性が飛躍的に向上することが期待されます。 27台の導入により想定される二酸化炭素排出削減量は年間439 t-CO2で、その10%、43.9 t-CO2をクレジットとして2社が取得します。

高効率織機
高効率織機

※JCM (Joint Crediting Mechanism):二国間クレジット制度。優れた低炭素技術・製品・システム・サービス・インフラの普及や緩和活動の実施を加速し、途上国の持続可能な開発に貢献する取り組み


二国間クレジット制度(出典:経済産業省)

二国間クレジット制度(出典:経済産業省)