化学物質管理

化学物質の取扱量

PRTR対象物質取扱量全体では、3,549トンと前年度比12%増加しました。これは、化学品事業でLNG運搬船向の断熱材の生産が本格化したことによります。

PRTR対象物質取扱量のうち主要な物質は、ブレーキ原料のアンチモン(960トン)とクロム(461トン)、ウレタンの主原料であるメチレンビス(4,1-フェニレン)=ジイソシアネート(910トン)です。

※PRTR(Pollutant Release and Transfer Register)対象物質:「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」に基づく制度の対象物質で、排出量・移動量の届出を義務付けられている物質

PRTR対象物質取扱量の推移

PRTR対象物質取扱量の推移

事業別PRTR対象物質取扱量

事業別PRTR対象物質取扱量

化学物質の排出量

日清紡グループのPRTR対象物質の環境への排出量は、37.2トンと前年度比2%減少しました。売上あたり排出量では、前年度比3%減少しました。

PRTR対象物質排出量と売上あたりPRTR対象物質排出量の推移

PRTR対象物質排出量と売上あたりPRTR対象物質排出量の推移

化学物質別の排出内訳

物質名 排出量(t) 比率
トルエン 15.5 41.6%
エチルベンゼン 7.0 18.7%
キシレン 5.6 15.1%
ジクロロメタン 2.0 5.4%
ヘキサメチレンテトラミン 1.7 4.7%
フェノール 1.6 4.3%
アンチモン 1.6 4.2%
その他 2.2 6.0%

物質別の排出量では、トルエンが最も多く42%を占めています。

事業別内訳では、トルエン、エチルベンゼン、キシレンを多量に排出している精密機器事業(南部化成(株)を含む)の比率が59%となりましたが、同事業ではジクロロメタンの代替が進み、排出量が16.3トンから2.0トンへ減少しました。

事業別PRTR対象物質排出量

事業別PRTR対象物質排出量

排水の浄化

日清紡グループの売上あたりのSS(水中の浮遊物質)排出量は、前年度比13%削減しました。

また、売上あたりのCOD排出量は前年度比 3%削減しました。

※COD(Chemical Oxygen Demand):水質の汚濁状況を示す指標で、化学的酸素要求量または化学的酸素消費量

排水の浄化

大気への排出

日清紡グループの売上あたりのSOx(硫黄酸化物)排出量は、前年度比ほぼ同等でした。

売上あたりのNOx(窒素酸化物排出量)は5%増加し、同VOC排出量は6%減少しました。また、同ばいじん排出量は8%増加しました。

大気への排出

※VOC(Volatile Organic Compounds):トルエン等の揮発性有機化合物

グリーンパッド(摩擦材)の開発

日清紡ブレーキ(株)は、従来より摩擦材製品に含まれる環境負荷物質の削減に取り組み、数々の製品を市場に送り出してきました。

近年、米国サンフランシスコ湾の銅汚染の主原因が自動車ブレーキの摩擦材に含まれる銅にあると判断され、一部の州で銅使用量の規制を導入することが決定されました。日清紡ブレーキは、銅の含有量を0.5%未満に抑えた摩擦材の確立に注力し、2016年に国内および北米で市場投入を開始しました。

塗料の粉体塗装化

日清紡ブレーキ(株)館林事業所は、製品の塗装に有機溶剤系塗料を使用しています。有機溶剤は乾燥時大気に放出されるため、以前より有機溶剤を含まない粉体塗装への置換えを順次進めており、2016年度は有機溶剤系塗料を約2トン/年削減できました。それに伴い、設備への塗料の付着を防ぐために使用していた水2,000㎥/年も不要となりました。

塗料の脱溶剤化

日清紡ケミカル(株)は、低毒性・耐熱性・化学反応性・接着性を持つ高機能性樹脂製品、カルボジライトを開発・製造・販売しています。カルボジライトは、プラスチックなどに添加することにより、材料の高性能化を実現することができます。

例えば、有機溶剤系塗料に比べ、塗膜性能が劣るといわれている水性塗料に添加することで塗膜性能を向上できることから、塗料の脱溶剤化に貢献しています。