価値創造プロセス

企業理念が表す日清紡グループの価値観

創業以来、「企業は社会に貢献することをその存在理由とし、継続的貢献をもって成長の原動力とする」という企業公器の考え方を大切にしてきた日清紡グループは、「挑戦と変革。地球と人びとの未来を創る。」を企業理念としています。この企業理念から導かれる事業方針に、「『環境・エネルギーカンパニー』グループとして超スマート社会を実現する」ことを掲げています。最優先に解決すべき社会課題を地球環境の保護と定め、すべての事業で「環境」を軸に、超スマート社会の実現を目指した事業活動を行うことが、私たちの根幹です。

「環境・エネルギーカンパニー」グループとしての歴史

日清紡グループの歴史は、日清紡績、日本無線、TMD社などの事業会社から始まります。日清紡績株式会社が誕生した1907年は、繊維産業が日本経済を支えていた時代でしたが、海外の廉価な繊維製品との競争に晒されていたこともあり、当時から、繊維にこだわるのではなく、時代のニーズに合わせて事業を通して人間社会に貢献していくことが使命だと考えていました。以来、日清紡グループは、積極的にポートフォリオ変革を推進することで成長を続けてきました。

センサーや電子デバイス、自動車用ブレーキ摩擦材、燃料電池用部材、生分解性樹脂や水性塗料の製造に欠かせない機能化学品「カルボジライト」、さらに防災・減災のための製品群など、気候変動をはじめとした環境問題の解決や安全・安心な社会の実現に貢献する数々の製品群を通じて、新たな価値を創出してきました。また、経営基盤となるガバナンスについても、社会の要請に先んじて体制拡充に努めてきました。

「ESG経営」という言葉が頻繁に使われ始めるようになる前から、日清紡グループの経営戦略の中心には常にESGがありました。グローバルに展開している多様な事業や製品群は当社グループの強みであり、さらに、SDGs(持続可能な開発目標)のターゲット達成にも大きく貢献するものだといえます。

ポートフォリオ変革の歴史

ポートフォリオ改革の歴史

戦略的事業領域と価値創出

「環境・エネルギーカンパニー」グループとして、超スマート社会を実現するために深掘りしていくのが、「モビリティ」「インフラストラクチャー&セーフティー」「ライフ&ヘルスケア」の3つの「戦略的事業領域」です。

戦略的事業領域と価値創出

そしてこれら3つの戦略的事業領域においてさらなる価値を創出するために、従来からの「持続可能な社会に貢献する製品」の開発・提供に加え、デジタルを活用して当社グループの技術や製品を新たなサービス事業へと展開させています。DX(デジタルトランスフォーメーション)とD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の2つの「D」の推進を通じて、イノベーションを起こし、ビジネスモデルの変革につなげていきます。

日清紡グループは、多様な事業が相乗効果を発揮することで、全体としての事業価値を創出し、企業価値の向上、さらにはサステナビリティ社会の実現に貢献していきます。